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E-MusikとU-Musik

日本で、音楽を、大まかに、「クラシック音楽」と「ポピュラー音楽」と分ける言い方は、ドイツ語圏では、直訳すれば、「厳粛な音楽」の意のErnste Musik(E-Musik)と、「娯楽音楽」の意味であるUnterhaltungsmusik(U-Musik)が、それに相当する。Ernstな、つまり「厳粛な、まじめな、深刻な」という形容詞で呼ぶところのE-Musikが、日本では、圧倒的にドイツな音楽として知られている。ドイツ語圏から、クラシック界にきらめく巨星、バッハや、モーツァルト、ベートーベンが出たのは事実で、日本から、音楽祭やコンサートを目当てにドイツに行くひとも多い。
まずは、E-Musikから始めよう。



クラシックのファンは、本場ドイツで、コンサートを聞きにいきたいと思うのは、よくわかる。ウィーンや、ベルリンのような音楽の盛んな町に滞在中でなくとも、中、小の地方都市で、年中地域社会に根ざした多くのプロあるいは、アマのオーケストラがあって、旅の途中に、気軽に小さなコンサートを楽しむことは、可能だ。国や、州による多額の財政的援助のおかげで、入場料も日本に比べてずっと安い。しかし超有名なオーケストラ、著名な音楽家の出演のコンサートや、音楽祭のチケットともなれば、スケジュールにあわせて、切符の手配が必要となる。


この切符の入手が、有名なものになればなるほど、困難をきわめる。カッチイは、旅行会社に勤めていた頃、某音楽大学のザルツブルク音楽祭やら、各地のコンサートの手配をしていて、もう投げ出したくなる気持ちに何度もなった。彼女らは、「この日のこのヒトが、タクトを振るこのコンサートじゃなきゃ、ダメっ!!」「このへんのクラスのお席」というご所望なので、カッチイたち、ド素人集団に手配は、どだい無理だった。ランドオペレーター(現地の手配業者)から、現地の手配師みたいなヒトとコンタクトしてもらって、ヤミチケットを、やっとの思いで入手しましたわ。もう涙、涙の大赤字!まあ、なんつうか、音大のわがまま嬢ちゃんたちには、その他、いろいろ泣かされました。「音楽」にかけるというウツクシイ情熱はともかく、オカネの価値観が、カッチイとは大いにずれたもんで。まだ音楽家のひよこどころかタマゴなのにね。


 コンサート konzert

日本のクラシックコンサートは、けっこうカジュアルな格好で現れるヒトもいるそうだが、ドイツ語圏のコンサートは、違う。それなりの服装をしなければ、完璧の浮く。オペラなんか、もちろうそう。ヨーロッパの正統的社交の世界がここにありという感じだ。男性は。ダークスーツか、女性もスーツ以上のおしゃれして出かけよう。ヨーロッパでは、夏でも夜はかなり冷えこむことがあるので、上着や軽いコートは、持っていったほうが良い。会場で預けるところがある。野外のコンサートなら、ひざかけも必需品。


コンサートの開演は、7−8時の時間帯。おなかに少し入れておくほうがいいかも。終わってからでは、レストランで食事にあぶれてしまうかもしれない。ウィーンのような音楽の町なら、レストランも、コンサートや舞台のはねたあと、興奮さめやらぬ客たちが、暖かい食事のとれるお店が開いている。音楽の催しは、終演してホテルに帰れば、夜もふけてということになる。体力勝負かも?


ヨーロッパのオーケストラ
ヨーロッパの有名オーケストラのリンク集。現地オーケストラのHPには、現地語ほか英語ページがあるとこもある。


 音楽祭 Festspiele

ドイツ・オーストリア各都市で、音楽祭が催されている。世界各国から、有名なオーケストラやソリストが集まり、華やかなムードに期間中包まれる。観光収入の増大に貢献する役割も大きい。バイロイト音楽祭、ベルリン音楽祭、ミュンヘン音楽祭など有名音楽祭ともなると、クラシックファン垂涎の的だろう。


ヨーロッパの音楽祭 
ヨーロッパの主なの音楽祭のリンク集。


 オペラ

日本の総理、小泉首相も、長年のオペラファンらしいが、E-Musikのなかでも、ステイタスが高いのがオペラなのだ。
ドイツ語的にいうと”オパー”(Oper。) 歴史的に、諸侯が分立していたドイツでは、各地の宮廷が競い合うようにしてオペラを上演し、育ててきたという伝統がある。今でも、州から多額の財政的援助を受けて、活発な上演を続けている。シーズンは、9月から、翌年の6月にかけての10ヶ月。演目は、ドイツ・オペラの「三本柱」であるモーツァルト、ワーグナー、リヒャルト・ストラウスを中心に、ドイツのものばかりでなく、イタリアもの、ロシアもの、フランスのものも、頻繁に上映される。


  カッチイのオペラ経験 
カッチイは、かのウィーンのオペラ座で、「カルメン」を見たのが初体験だったけど、さすがに素晴らしかった。オペラは、とにかく大がかりで、指揮者とオーケストラと歌手、それに演出が、絶妙のバランスで、盛り上がりと緊張感を生む。イタリアのオペラは、たくさん見せ場があって、豪華絢爛、初心者でも入っていきやすい。正直、ドイツのワーグナーの「ニーベルンゲンの指輪」が、最初の見るオペラだとしたら、オペラアレルギーになるかもしれない。ワーグナーのオペラは、暗い舞台装置のなかで、男との女が延々と歌い続けるから、その魅力がわかるのは、なかなかだと思う。ヴェルディやプッチーニのオペラで、鑑賞眼を鍛えておくと、ドイツオペラも面白くなる日が(多分)来る。クラシックというのは、一度聞いただけでは、なかなかそのよさがわからないけれど、聞き重ねていくうちに、認識が変わるものなのだろう。事前にCDを聞いたり、ストーリーをアタマに入れたり、「予習」しておくと、舞台がぐっと身近に感じることができる。いやはや多少は、おべんきょしなくちゃね。


ヨーロッパの歌劇場 へGo!
ヨーロッパの主な歌劇場ののリンク集。

Japan Musik へGo!
クラシック音楽、日本の音楽、CD、音楽家紹介のページ
相当のクラシック音楽ファンでも満足できる内容である。ミュンヘンコンサート情報、ヨーロッパオペラ情報満載。

オーストリア政府観光局>旅のテーマ>音楽・芸術 へGo!
オーストリア政府観光局のカルチャーのカテゴリーの情報は、充実している。>旅のテーマのカテゴリーから、>音楽・芸術に入ると、オペラ、コンサート、音楽フェスティバルなど、音楽情報の宝庫。モーツアルトの足跡を訪ねて、ウィーン少年合唱団のこともある。


チケットの入手方法

さて、難儀なのが、チケットの入手。
「お金にいとめはつけない」という方は、こういう手配をよくやる日本の旅行代理店に(まあ、JTBが経験あるかしらね。)頼めば良いでしょう。オカネを前払いで、いただく以上、旅行社は、血眼になって、アナタのために、チケットを入手のため奔走するでしょう。最近は、クレジット会社や、航空会社も上級会員には、チケット手配のサービスをしている。
節約できるお金は節約したい」という圧倒的多数の私たちは、自力で、入手する方法を考えましょう。


 日本からチケット予約

 (電話は、言葉がたとえよくできても、電話料金もも高くやりとりの内容も形として残らないので、勧められない。)

 郵送(手紙も、いまどき時間がかかるので却下) 

 やっぱり、メール・ファックスを、使う方法が、即時性がある。

@ 先ずは、上記にあげたサイトを参考に、ホームページで欲しいチケットの日にち、演目を、チェックする。

A メール、またはファックスで、英語あるいはドイツ語で、劇場に、先ずは希望のチケットがまだ有るかどうか、送料、支払方法を聞く。まだ有るという場合に備えて、出せる金額の上限が現地の通貨で言える時には、それも書いておくとよい。 1週間くらいを目安に、返事が来ない場合には、もう一度確認。

B まだ有るという返事が来たら、早速希望のチケットを予約する。

 クレジットカードでの支払いが普通。希望プログラム、枚数、席の料金、クレジット番号、名前、チケットの送付先を明記し、手元に届くまでにどの位日にちがかかるかを聞いておく。(できるだけ早く送ってほしいと書けばいい。)
★チケットが手元に届くまで、やりとりがを文書のかたちで残るようにしておくことは、大切。

Eventim.de へGo!
 

上記は、カッチイがいろいろ試して、ドイツでの信頼できるコンサートのオンラインのチケット予約サイトと思ったサイトなので、紹介する。
コンサートなら、ハードロック、ジャズ&ブルース、ロック&フォーク、シンガーソングライター&フォルクスムジーク、クラシックなら、コンサート以外に、バレー、オペラ、劇、他にミュージカルのオンライン予約ができるドイツのオンライン・チケットの大手業者。
音楽以外に、スポーツ(サッカーも、もちろん)のチケットの手配ができる。支払いは、カード払いになる。予約と同時に、確認メールも入る。カッチイは、一度住所を打ち間違えて、心配だったので、予約番号を書いてメールしたが、「大丈夫ですよお。」というメールをもらった。親切である。


 現地でチケット入手

 コンサートホールなど、会場の窓口に問いあわせるか直接行く。

 街のプレイガイド(カルテンビューロー Kartenbüroに問い合わせるか直接行く。

 ヨーロピアンの格の高いホテルで、威力を発揮してくれるのが、コンシェルジェ。彼の腕に頼る。コンシェルジェのいるようなホテルに宿泊するなら、事前に頼んでおくのも手。

 開演前、2時間くらい前に行って、当日券の売り出しに並ぶ。(一定数は、当日売りにおいてある場合が多い。)

開演前、会場で個人的に切符を売りたい人から買うのが、ラストチャンス!「求む!Suche」と書いた紙を持って立っていると効果的。定期会員がもっている余ったチケットが出回ることがあるのだ。
立ち見席(シュテープラッツ=Stehplatz)が、とてつもなく安く売り出されるところもある。音大の学生は、立見席で、見識のため、場数を踏むという。


 カッチイのチケット入手の思い出

ドレスデンのゼンパー・オペラハウスのコンサートに行こうと当日出かけたとき、当のオペラハウス関係者が、余りのチケットを、せりの形で、売り出したときには、驚いた。「60マルク、上は、いないかね?70マルク、ようし」
旧・東独の人が、この値段のチケットに手が簡単には、出なかっただろう。カッチイは、せっかく日本からきたのだからと迷った末、大枚はたいたが、厚いドアのなかに入れてもらったときは、ちょっと胸が痛んだ。ドアの外には冬の寒空に、あきらめきれず立っている人がいたので。

 教会音楽を聞く

ドイツの精神的屋台骨に、キリスト教があるが、教会で奏でられる音楽は、ドイツ人には親しみ深いものである。特にカトリックの教会では、ミサに際して、古今の作曲家によるミサ曲、オルガン曲が演奏されたり、聖歌が歌われたりする。旅行者にも、開放されている教会のコンサートはある。街のローカルペーパーや、教会のドアに催し物の案内があるから参考にするとよい。教会という器のなかで響く


 カッチイの教会音楽体験 

カッチイが、一番感激したのは、ライプツッヒのニコライ教会のクリスマス前の教会コンサートだ。まったく、たまたまで、ライプツッヒを歩いている途中、教会前で、案内の看板を見つけ、「ツーリストもタダでOKか。4時からなら疲れたし座って聞いていよう」くらいのノリで、入ったのだけど、これが、ぶっとびましたわ。ニコライ教会は、東西ドイツの統一の気運のきっかけとなった歴史的教会だ。この教会で、若者が国の変革を求めて、定期的に集会を開いていた。警察の圧力により、集会に参加するだけで、逮捕されるかもしれないという覚悟で、人々は集まったという。この集会がライプツッヒの民主化要求デモへと発展し、大きな歴史的ターニングポイントになったという評価は今では定まっており、教会内でも、その頃の熱い教会の様子を伝える展示があった。

教会内部は、やしの木形の白っぽい柱とエキゾチックな文様の天井が、華やかで美しい。背後から、パイプオルガンの演奏が始まり、私の前の列に聖歌隊、前には、ブラスバンド、奏でられる音楽の荘厳さには、宗教心のないカッチイも圧倒された。特に、聖歌隊の合唱は、この世のものとは思えない美しさで、客席から「今日の響き(Klang!)は、すばらしいね」とささやき声が漏れた。客席のドイツ人は聖歌は、口ずさむ人が多く、さすがに、キリスト教国とうなった。そこへ、神父さんが、前の回り階段のところから、スピーチをされた。単にクリスマスのお祝いというだけでなく、「このクリスマスを祝えない人も、世界にはいる」と戦争している国など、国際情勢にもおよび内容の深いもので感動した。平和の祈りを捧げるということが、素直に尊いものだと思った。聖職者が、ヨーロッパで、尊敬される存在であるのがわかるような気がした。このクリスマスのコンサートを体験し、教会の構造が、神父さんの言葉や、音楽が、いかに効果的に祈る者に、ダイレクトに伝えるのに効果的になっているかを、実感した。聖堂のエコーというのが、絶品なのだ。このニコライ教会は、感激は、忘れられない


 U-Musik事情

さて、「娯楽音楽」の意味であるUnterhaltungsmusik(U-Musik)、つまりドイツのポピュラー音楽は、あまり知られていない。カッチイもそう得意なわけでないけど、少しだけ触れておこう。


シュラーガー(Schlager)は、軽い歌謡曲なのだが、英語圏のポピュラー音楽の影響を受けていることは、どこかの国と変わらない。70年代になって、歌詞にメッセージ性というか、社会性を帯びた内容を歌うリーダーマッハー(Lidermacher) いわゆるシンガーソングライターが登場した。第一人者は、ラインハルト・マイ(Reinhald Mey)であり、さらにミヒャエル・ホルム(Michael Holm)、ハーワード・カーペンデール(Howard Carpendale)などが人気を集めるようになった。ロックの影響を受けた「ジャーマンロック」の連中のなかには、日本でも人気の出たネーナ(Nena)もいるが、彼らの大半は、英語で歌った。ドイツ語は、ロックに合わないと考えれていたことと、彼らがイギリスひいては、アメリカでの成功を夢見たからだろう。その風潮のなかにあって、母国語のドイツ語で、歌っていたのが、ウード・リンデンベルク(Udo Lindenberg)である。90年のドイツ統一以降は、シュラーガー、ポップス、ロック、テクノと百花繚乱の趣きだが、日本のようなティーンのアイドル音楽はない。

U-Musikのなかで、最もドイツ的という印象を与えるのは、フォルクスムジーク(Volksmusik)と言われるジャンルだろう。これは、日本人にも多少は、聞き覚えがあるだろう。南部ドイツの民俗衣装をまとったオジサン、オバサンたちが、ブラスバンドの演奏で,歌い踊るイメージだ。ズンチャチャと単純明快なリズムとメロディ、陽気な音楽で、旅行者も、ワイン祭りやビアホールで接することができる。

1920年代に一大ジャズブームがあったドイツでは、現在でもジャズが盛んで、ちょっとした町には、たいていジャズクラブがある。デキシーからスタンダード、モダン、前衛など種類もさまざまだ。ハイデルベルクの夏のネッカー川くだりの遊覧船でも、ジャズバンドが入ることがあり、ジャズを聞きながら、さわやかな風を感じての船あそびは、気持ちいいものだ。


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