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 ツアーに見るドイツの観光街道

 ドイツには、「ロマンチック街道」や「「メルヘン街道」など、「XXX街道」というのが、たくさんある。なんといっても有名なのは、ロマンチック街道」だろう。
るるぶのように、毎年発売されるガイドブックを見ても、いろいろなアプローチをしても、ドイツを案内するガイドブックは、結局「ロマンチック街道」に始まり、「ロマンチック街道」に終わるような気がする。


 この街道が、日本で知られるようになったきっかけは、ドイツ政府観光局が、日本事務所を1973年に、オープンした際、初代所長の観光振興戦略による。「イギリスなら、ロンドン、フランスならパリ」というふうに国自体を、強くイメージさせる代表的な都市というもが、ドイツにはない。そのために、都市そのものにスポットを当てるのでなく、同じような共通点を持つ街の連なりである観光街道のひとつであった「ロマンチック街道」を紹介したところ、大当たりになったというのだ。「ロマンチック」というネーミングも、日本人には、甘い響きがあって受けたのだろう。

  しかし、この観光ルートをガイドしていて、「ロマンチック街道」道路沿いに、突如日本語の看板が出てきたりすると、ぎょっとしたものだ。(昔「ローレライ」の岩の下に、大きな字で、カタカナで「ローレライ」と書かれてあったことがあったが、これはさすがに、ドイツ・日本側双方のひんしゅくをかって、真っ黒くぬりつぶされた。)それは、ともかくロマンチック街道は、ドイツにルーツを持つアメリカ人観光客にも支持されたこともあって、飛躍的発展を遂げた。

  ドイツは、もともと小さな国の集まりだったのだから、今も地方都市がきら星のごとく美しく、大都市ではない地方都市に観光客の視点を向けさせたことは、納得のいくことで「ロマンチック街道」を売り込んだドイツ観光局の功績は大きい。


 しかし二匹目のどじょうをねらおうと、グリム生誕200年を記念して1985年は、「メルヘン街道」を売り出そうと、大々的に、観光局が、キャンペーンをしたのにあわせて、旅行会社も、メルヘン街道を盛り込んだツアーを発表したが、当時は、昨今のグリム童話ブームは、まだ到来していなかったし、ロマンチック街道とにはまったく及ばず当たらなかった。

  文学にちなんでということでは、文豪ゲーテの足跡をたどる旧東独の町を加えた「ゲーテ街道」は、ドイツ統一後、観光局がキャンペーンした街道だが、旅行会社は、さすがに無視した形になった。ゲーテ街道を組み込んだツアーは、圧倒的に少なかったし、実際ツアーとして成立した数は、多くない。「ゲーテ」という18世紀の文学者が、今の日本人にどれだけ浸透しているかというリサーチを試みたら、ツアーに組む価値がないと判断されたのだろう。また「旧・東独の町」のホテルや、観光施設が、この街道が売り出された当時、日本人を満足させるだけのサービスを提供できる用意があったとはいえない。歓喜のドイツ統一をテレビで見た日本人であるが、ゲーテ街道にある町は、ドイツ文学や、音楽に興味のない人一般の人には、統一後の旧・東ドイツにいってみようという興味を喚起させられることはなかった。

  ドイツの「Ferienstrasse=観光街道」にないネーミングをつけて、「古城」や、「グリムのメルヘン」「ゲーテ」といった単一のテーマで構成されたテーマでなく「ファンタスティックなドイツ」を提供する夢あふれる「ファンタスティック街道」などとなると、何がどうなのかよくわからなくなってしまう。この「ファンタスティック街道」を行くツアーには、は、シュバルツバルトと組ませたコースが組まれたが、美しいシュバルツバルトの街をほとんど素通り、チュービンゲンさえ寄らず、ドイツの温泉バーデン・バーデンがメインになってしまう。バーデン・バーデンは、温泉保養地として単体として有名であって、「ファンタスティック街道」と銘打つ新鮮さはない。

     
 ドイツの「観光街道」は基本的に車でまわることを想定している。 



  「ロマンチック街道」の中心都市ローテンブルクにしても、中世に栄えたものの、現代では、ローカル線しか通らない小さな田舎である。ツアーでいくからこそ、いきにくさを感じないのである。メルヘン街道は、比較的鉄道で回れる町が多いが、距離的に離れている。ツアーではバスでの移動になり、各都市までの距離がかかりすぎる。ツアーにおいては、えてして途中高速道路を使うことになる。すると、街の郊外を走ることになり、見えてくる景色は、単調でつまらない。お客さんから、「−−街道」は、思っていたと違ったという声をよく聞いた。なんとなく森のなかを、お菓子の家のような村が出てくるような街道をゆくことを想像されているようなのだが、そのような道が、長距離にわたって続くわけではない。ツアーの場合、あまりにも長距離を走らねば次の目的地へ着かない旅程設定になっているので、前述のとおり、高速道路を使わざるをえない。たとえばハイデルベルクを観光して、ロマンチック街道をかけぬけ、ノシシュバンシュタイン城まで走るというような強行軍の旅程を、旅行会社はたててしまうのである。
多くの日本人個人観光客は、レンタカーを借りることはなく、鉄道・バスをあしに使うから、観光街道をゆくのは、たいそう不便なのである。
個人でいくなら、本当は、レンタカーを借り、ロマンチック街道だけで、3日も4日もかける旅程が、理想なのだ。
ドライブに自信があるなら、スイスとの国境ぞいの山岳リゾートを走るアルペン街道が、変化があってお勧めだ。。

  「ロマンチック街道」と「古城街道」には、バスがある。
「−−街道」で、個人自由旅行者にも利用しやすいバスが、夏季、運行しているのは、「ロマンチック街道」と「古城街道」だけてある。それは、「ヨーロッパバス」という名で、知られている。
運行は、「ドイチェ・ツーリング」というドイツのバス会社・旅行会社である。

ドイチェ・ツーリング (ヨーロッパバス)へGo!

  トップページの右にあるSpecialの下に、Romantishce-& Burgenstraße と書かれているので、ここをクリックすると時刻表・料金表がPDFで、示される。
ヨーロッパバスは、予約したほうが、望ましい。満員になることは、まずないから、予約ナシで大丈夫と言われるが、少人数だと大型観光バスでなく、バンできたりして予約していない人が乗れなくなってしまうことがあるようだ。ガイドが添乗しているが、英語とドイツ語でごく簡単なガイドをするだけで、日本人のガイドさんのような説明を期待してはいけない。集合時間などは、聞き逃さないこと。フュッセンなど、終着点が夜遅くなる場合など、宿の手配をしておいたほうが安心だ。

 それでも、観光街道は、ドイツ旅行ガイドブックから、なくならない。
何年も、日本のドイツの観光ガイドブックを見ていて、「ロマンチック街道」は、不滅であるという印象をもつ。
「−−街道」をメインに構成される方針は、今後も変わらないだろう。しかし、ドイツの観光街道にない、奇をてらった名の(エリカ街道など、ガイドブックから消滅しつつある。)街道は、生き残らないだろう。それなら、この観光ルートを参考に、自分の興味の対象を組み込んでいき、自分の観光街道を作っていくと、旅のプランニングがしやすいと思う。
街道と名がつくと、完走したい気持ちになるが、そこは欲張らず、移動は、せいぜい午前中で、昼には、目的地で、ランチをとり、午後は、その街を見る。気にいれば、連泊するような旅行が、お勧めだ。かけあしじゃなく、ひとつも街をじっくり見るような旅行が、支持される日は、近いと思う。

観光の国ドイツ 観光街道 へGo!

「ドイツ政府観光局」内 >観光街道には、ロマンチック街道、ゲーテ街道、古城街道、アルペン街道だけでなく、途方もないほど多くの日本人には、あまり知られていない観光街道が載っている。

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