ドイツの夏 友達を訪ねて


2001年8月作成 

カッチイには、ドイツに3人の大親友(女の子だよん)がいて、毎度ドイツを訪れるのは、彼女らに会うためということがある。3人ともカッチイが、ドイツで、大学生をしていたときに知り合った。日本のことなら、ちょっとはついていけるかなあと思って日本学の教室をのぞいたんだけど、そこで彼女たちと知り合えたことは、大正解。カッチイが、ホントに困っていたときに、手を差しのべてくれた人たちで、恩人でもある。
ベルリンにいるRとは、今回は、時間がなくて、夜中に長電話するだけだったけど、フランクフルト近郊で働くAと、ボンに住むNには会いに行った。私のスケジュールの都合で、ゆっくりとはできなかったが、2001年夏、友達を訪ねたことを、ちょっとレポートする。



久しぶりの友達に会うため、電車に乗って、流れる景色を見ながら、待ち遠しい気分を味わうのが、またいいの。「最初お互いどんな顔をするかなあ?」って考えるドキドキする時間が好き。

Aは、音楽家のご両親の渡独で、6つの時にドイツにきた日本人。彼女とは日本語で話せることもあって、ドイツではしょっちゅう会って姉妹のようにお付き合いさせてもらったが、年上の私がお世話になりっぱなしだった。
現在、Aは、めでたく大学を卒業して、日本の某一流自動車会社に勤めている。フランクフルトの飛行場で待ち合わせて、彼女の車に乗り込んだときから、ドイツ時代と変わらず、すずめのように、ぺちゃくちゃおしゃべり。1年ぶりというのに、1週間前に会ったかのような近しさで、話せるのが不思議でもあり、嬉しい。

彼女の新築のアパートで、IKEA(ドイツでというよりヨーロッパでポピュラーな組み立ての家具)の本棚を一緒に組み立てたりしながらも、お互い機関銃のように語りあった。次の日の朝もぐうたらしながら、パジャマのままの会話が楽しい。

「ねえねえ。もう社会人なんだし、会社にでも誰かいいヒトいないのぉ?」とカッチイ。
「ダメよ。うちの会社のお子ちゃまオトコなんて!」とAは、けんもほろろ。
ドイツ育ちの彼女には、日本のエリートの肩書きは、通用しない。見た目は、100%日本人でも、彼女の中にはドイツ人のメンタリティや行動形式が入ってる。ところが、日本人スタッフは、彼女に100%中身も日本人の「女の子」を期待するから、お互いぎくしゃくすることもあるらしい。はっきり言わない、しない日本人男性は、彼女のストレスの根源。
素敵なお父さんがいる彼女は、結婚するならやっぱり日本人がいいって言っていたものだ。「今でもそうなの?」
「そんなもん、今は、どこの国の何人でもいいわよぉ。」
「カッチイはねえ、説教するオトコって嫌いなんだ。」
「そ、そそ。そういうのは、パスだよね。いかにも君に教えてあげるよ、って態度が鼻につくよね。」
「本人が得意で、自分に酔ってるから始末に負えない。」
「おコトバですが、ってすぐ言い返したくなるよね」
「そんな日本的な言い方は、アタシにはできないからさ、あのねええ!!ってすぐ言っちゃうよ」
などなど「こういうオトコは、ごめんこうむる」という話題で盛り上がってしまった。
私達は、王子様を求めてるのでなく、じぇんとるまんを探してるだけなのデス。



やっと、起きた私達は、明るいダイニング・キッチンで、遅い朝食。
日の光を浴びながらのドイツの朝食は、世界一おいしい。トレイに、ハムやチーズをいろいろ並べて、好きにとって食べるのが豪勢だが、パンにいろいろ塗るものがあって楽しい。カッチイお気に入りの一つを紹介しよう。

これは、Quark(クヴァルク)という凝乳。いわゆるカッテージチーズなんだけど、あんなに、もろもろじゃない。もっとなめらかでヨーグルトほど柔らかくなく、塗るチーズほど、ねっとりしてないの。

なかでもカッチイのお気にいりは、Meerrrettich(メーア・レティヒ)という、わさびだいこん入り。日本のおろしわさびのようには、辛くなく、あっさりしている。パンやクラッカーにぬって、食べるとおいしい。
クヴァルクは、料理やお菓子にも使われる、ドイツではとてもポピュラーな乳製品。右の写真で、250g入りで3マルクくらい(180円しない)だと思う。



Aとは、来週また会えるという気軽さで別れた。実際は、しばらく会えないのに、今日と変わらず、明日も話せるという確信も持てる友達は、とても貴重で、私を支えてくれている。まあ、今は、E−mailというのがあるから、さほど距離は感じずにいられるのかも。

ばたばたと翌日、ボンにいるNを訪ねた。電車から降りてひしと抱き合ってのドイツ流の挨拶。150cmそこそこのカッチイは、大柄なNの腕の中に隠れそうだった。
翻訳家のNは、うちで仕事をしている。Nのうちが、これまた素敵なの。ボンの静かな住宅地の100年以上前の建物の2階を借りているのだけど、「もう”工事現場”じゃないわよ。」とNが笑う。そうだ、前に来た時は、床から張りなおしていたからなあ。ことごとく家具まで手造りしちゃうのだから、すごい。お手製の本棚に、読書家の彼女だけに本がずらりと並んでいる。私の幼稚なドイツ語のレポートが、彼女に見てもらうと、格調高いドイツ語になって帰ってきたものだ。2番目の仕事にすると張り切っている陶芸の道具類が、前より増えていた。

汗がだらだら出てくる暑い夏の日だった。彼女は、お手製のケーキ(それこそクヴァルクを使ったケーキだったと思う。)と冷たいミントティで出してくれた。庭の緑を見ながら、ベランダのベンチに座ってティータイム。ミントティに、グレープフルーツジュースの氷を入れるのが、グッド・アイデア。

これは、彼女が作ってくれたガスバチョ。トマト味がベースの冷たい野菜スープ。夏の暑い日に、ぴったり。

にんにくが少し利いている。かりかりに焼いたバゲットを浮かべているのだけど、とても香ばしくておいしい。
そこに、生クリームを少し流して、ハーブを散らしたら、とってもきれいでしょ。

これは、ドイツじゃなくて、もともとはスペイン料理。
Nは、上の写真のスープから始まるディナーをご馳走してくれたのよ。二人で、ワイン飲みながら、お互いの近況を語り合った。本当のところ言うと、全編ドイツ語で語り合うと、カッチイとしては、わからないところもあるし、こちらも言葉足らずなんだけど、まあ、心通じあっているというのが、お互い感じられるの。

彼女からは、料理をはじめ、堅実で、暮らしを大事にするドイツ人のライフ・スタイルを教わる気がする。着いたときから、帰るまで、本当に、この人は、どうしてここまで、よくしてくれるのかというと会うたびに思うのだ。「信頼」という言葉が、これほど似合う人はいない。1泊しかできなかったのが、本当に残念。来年は、もっとお世話になろうと誓うカッチイだった。



暑いからと、二人で泳ぎに行った住宅地の中にある小さな湖。もちろんタダ。日本じゃあ、近所でもない人たちがやってきて泳ぐって禁止だろうなあ。白鳥も気持ち良さそうに、水浴びしていた。この日の夕焼けを、今でもよく覚えてる。

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