エルツ山地 おもちゃ作りの故郷の知られざる物語

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エルツ山地 おもちゃ作りの故郷の知られざる物語

エルツ山地という地方

ドイツで最も有名なクリスマス雑貨を生んだ故郷は、現在「エルツ山地」と言われるところです。
東部ドイツ、ザクセン州に位置し、チェコとの国境に近いところで、この一帯が、クリスマス雑貨の生産地ですが、最も有名なのがザイフェンという小さな町です。

ドイツ語では、エルツは「Erz」と書き、「鉱山」の意味です。
エルツ山地に錫鉱脈が発見されたのは13世紀。
川床から集めた錫鉱石の粒をseifen(=洗鉱する)したところからこの村の名前はザイフェンと名付けられました。

現在のザイフェンは、夏は、避暑地、冬はウインタースポーツのリゾート地として知られています。
観光客のお目当てになるのは、町中のおもちゃ屋さん。楽しくモリモリに商品で飾られたお店に吸い込まれるように入っていきます。
木製工芸品の創作過程を見せる工房もあります。
町のあちこちに、大型のエルツの木製工芸品が置かれ、「おもちゃの村」だという実感がします。
観光客は、まるで、おとぎの国の中に来たかのように、夢中になって、街歩きを楽しみます。
特に冬は、ここへ各地から、クリスマス雑貨を求めて賑わいます。
人口3000人のうち半分以上が、なにかしら、おもちゃ産業に従事していると言われます。

エルツ山地は鉱業から

15世紀の半ばより、エルツ山地は、錫、銀、鉄 鉛など、地下資源が豊かなことがわかり、村は、鉱山で、栄えるようになりました。
しかし良質の鉱石を掘り出せるかどうか、坑道との往復は、命がけ。
坑道の入り口のアーチが、後に「シュビップボーゲン」アーチ型のキャンドルスタンドを生むきっかけとなり、光が、頼りだった鉱夫は、天使が見守ってくれるという信心深さから、「天使と鉱夫」というペアの人形ができました。
ザイフェンの街では、いまでも至るところに、飾ってあります。

鉱夫たちのパレード

今でも、このエルツ山地が、鉱夫の街だった誇りは「鉱夫たちのパレード」として、受け継がれています。
1719年ザクセン選定侯のフリードリッヒ1世の息子の結婚祝賀に、王は、1500名の鉱山関係者を選び、パレード用の晴れ着を作り、ドレスデンでのパレードに送り出しました。
クリスマスまでのアドベントの季節に、エルツ山地の各村で、今でも「鉱夫のパレード」は、行われます。

エルツ山地は鉱業の衰退から、おもちゃ作りに活路を見出す

ところが、17世紀に入るとエルツ山地の鉱業は、衰退していきます。
資源が枯渇し、南米など海外から、安い鉱石が輸入されるようになったためです。19世紀には、鉱山は、閉鎖に追い込まれました。
人々の生活は苦しくなり、趣味や副業として行なっていた身近な森林資源を利用して、木工品の制作に活路を見出すようになりました。
多くの鉱夫達は木彫師や木地師として起業し、鉱業で使っていた水力を使って、鉱石を砕く「粉砕機」は、「ろくろ」として再利用し、水車も作り、炭坑の生活を背景に持つザイフェン特有の様々な木工芸品を生み出していきました。
そのなかでも、クリスマス雑貨に特化していくのですが、貧しいがゆえに、家族総力戦でした。1910年代の写真です。
幼い子供までが、おもちゃ作りに駆り出されました。

自分たちで作ったおもちゃで、遊べないというのは、ちょっと切ない話ですね。
木の切れ端まで、利用して【ショップ ダンケ】で、「わっぱ箱」と言っている曲木の箱にミニチュアを入れるよう工夫しました。
子供たちは、家族で作った人形を、街に売りに出ました。
寒空で子供たちが行商する姿は、彼らの歴史において、思い出深いシーンとなっているのでしょう。

1853年に、ザイフェンにザクセン王国の「おもちゃ専門学校」ができ、現在も「おもちゃ職人養成専門学校」として存続し、木工製品を作ることが、マイスターとして、職人の仕事として認定されるようになりました。
当初より、小規模な家族経営が大半だったので、それぞれ競って温かみのある造形の作品を作り出しました。
エルツ山地のクリスマス商品は、木を削る、細かなパーツを作る、色を塗る、組み立てると、多くの製造工程は、分業作業で、でき上がります。あくまで、商品として、売れて流通することを念頭に置いていますが、機械で作り上げる大量生産とは、一線を画し、「民芸品」としての品格があります。

基本的に、1人で作品を作り上げるアーティストとは違い、それは、大勢の職人芸で成り立つもので、作品には、工房の名が刻まれます。
日本の民藝運動とも通じる「美は、生活のなかにある」というのが、エルツの木工芸品を作る職人たちのモットーです。

ドイツ統一を乗り越えて

おもちゃ作りを、コツコツ作っていたエルツ山地も、歴史の波に、翻弄されます。
1948年、第二次世界大戦で敗戦国となったドイツは、東西に分裂。
西ドイツは、資本主義国として豊かな国となる一方、東ドイツは、貧しく、西ドイツと大きな経済格差ができました。
東西ドイツ分裂の時代は、エルツ山地で作られたクリスマス雑貨は、外貨獲得のため、西ドイツに向けて、輸出されていました。

社会主義のソ連の統治下の東ドイツでは、従業員数が10人を越える規模の工場は強制的に国の運営となることになりました。
そんな政府に反発し、エルツ山地のおもちゃ職人は、10人の規模を越えないよう、先祖代々の伝統を守り小さな工房でのおもちゃを作り続けました。ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一されるまでの40年間もの間、この状況が続きました。

エルツの工房の人に聞くと、1989年の統一時を、多感であった世代は、「どの人にも痛みがあった。」「廃業するか、別の道を探すしかなかった。大きな試練を、味わった」と当時のことを語ります。しかし、ドイツ統一は、彼らに大きな転機をもたらし、発展へと導きました。
手に職があるということは強いことです。彼らは、統一後、新たな形で、工房を再興しました。

東ドイツ時代は、資本主義国に移動の自由がなかった彼らが、各地の見本市に出かけていって、自分たちの作品を紹介するチャンスを得たのです。まず、クリスマスを祝う習慣のあるドイツ系アメリカ人に、熱狂的に迎えられました。
そして「外国として、2番目に、いいお客様になってくれたのは、日本よ」と工房の人たちに言われました。
ヨーロッパのおもちゃの輸入する日本の会社に、見本市で、見いだされ紹介されるようになったのです。
私もまた、フランクフルトの見本市で、エルツの工房と出会いました。

日本は、宗教的には、ともかく、クリスマスをお祝いすることが根付いていて、ドイツと同じように豊かなこと、もともと、お雛様や五月人形を飾る習慣があったこと、女性のミニチュア好きということなどから、ドイツの本物のクリスマス雑貨に魅了される素地があったのでしょう。
「それは、あなたの国が、伝統と歴史を持っているから、私たちの作品を受け入れてくれたのだと思うわ」と言われたときは、嬉しかったものです。

エルツのクリスマス雑貨は、正直、子供が持って遊ぶおもちゃではありません。インテリ雑貨で、空間を飾るものです。
「その中で、貴重なモノを大事にするという気持ちが育まれるのよ」さらに、「それは、子供に対するしつけの一環になるのよ」と言われてはっとしました。

訪れてほしい おもちゃ博物館

ザイフェンに来たら、ぜひ、訪れていただきたいのが、街の中心にあるザイフェンのおもちゃ博物館です。
1階には2階まで吹き抜けになっていて、真ん中には巨大なクリスマスピラミッドと、エルツらしい木のシャンデリアに圧倒されるでしょう。
エルツの木工芸品の歴史がわかるような素晴らしい展示になっていて、見飽きることはありません。
歴史的に価値の高い古い物を、お目にかけましょう。昔の職人さんの居住空間も再現されています。
エルツの木工製品のクオリティに圧倒される世界一かわいい(笑)おもちゃ博物館です。

おもちゃ博物館 Spielzeugmuseum
住所 Hauptstrase 73 - 09548 Seiffen
電話 037362-8239
開場時間 毎日10時〜17時
入館料 5ユーロ
ホームページ http://www.spielzeugmuseum-seiffen.de/index.cfm?s=e

ザイフェンのクリスマスマーケット

最後に、youtubeで見つけたザイフェンのクリスマスマーケットと、街の様子を映した動画を見ていただきましょう。

ドイツの番組ですが、存分にザイフェンのクリスマスマーケットの雰囲気が伝わってきます。
鉱夫のパレードから始まり、ランタンを掲げた子供たち、サンタ、シュビップボーゲン、くるみ割り人形、煙出し人形、天使などのクリスマス雑貨が、クリスマスマーケットに群がる人々の賑わいのなかで、登場します。
木を削ってカールを作って美しい飾りの木を制作するシュパンバウムの職人技も紹介しています。
エルツのクリスマス雑貨は、少しずつ、増やしていく楽しみのあるコレクションアイテムなので、ドレスデンや遠くから、生産地であるザイフェンまで、クリスマスマーケットに、人々は買いにくるのです。

ドイツのクリスマスマーケットをめぐる旅

動画を見られてぜひ、ザイフェンのクリスマスマーケットに行ってみたいと思われる方が多いかと思います。
しかし、ザイフェンは、自動車以外では、たどりつくのが不便な場所です。電車とバスを乗り継いで、3時間くらいかかります。

航空運賃が下がる冬の時期、「ドイツのクリスマスマーケットをめぐる旅」というのが、冬のドイツ観光の目玉になっています。
多くの旅行社が、ありとあらゆるツアーを出していますから、ザイフェンの入っているツアーを利用されるのが、一番効率的です。
なぜなら、クリスマスマーケットでは、どうしてもお買い物が増え荷物が大変になります。
ツアーバス移動だと、他の街のクリスマスマーケットも楽しめて、比較もできるからお勧めです。

また日本にも、クリスマスマーケットは広まり、私たち【ショップ ダンケ】も出店する「ドイツクリスマスマーケットin大阪」他、札幌、六本木ヒルズ、去年から渋谷、福岡にも広がっています。ぜひお運びください。

お役立ちコラム

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店名 ショップ ・ダンケ
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