ザイフェナーフォルクスクンスト 紹介
今回は、ショップダンケと、取引が長く、信頼関係の厚い「ザイフェナーフォルクスクンスト」をご紹介しましょう。
他の工房と同じく、ピラミッド、煙出し人形、ミニチュア、いろいろなエルツの木工製品を制作していますが、主力商品は、ズバリくるみ割り人形です。
ザイフェナーフォルクスクンスト工房について
「ショップダンケ」として、ザイフェナーフォルクスクンストと出会ったのは、フランクフルト見本市でした。
もう10年ほど前になるでしょうか。それから、毎年、取引をしています。
社長のアンドレアス・ビルツさんと、直接知り合えたのは、ラッキーでした。
大きな工房だと担当者が付き、その人とのやり取りになりますが、社長となると意思決定が速いので、助かります。
ビルツさんと初めて出会って、名刺交換をした時、彼が、「経営修士」の学位を持っていることに驚きました。
そして、物腰の柔らかさ、穏やかさに、とても好感を持ちました。
そして、取引をしていて思うことは、まず仕事が早い、メールを出すと、すぐ返事が来るし、今の時代に合わせて、カタログをデジタル化、洗練された自社サイトを作り、動画も制作しています。
私たちバイヤーが、ネット上から注文ができるようにシステム化したのが、このザイフェナーフォルクスクンストが、ザイフェンで、一番早かったと思います。エルツのメーカーの中で、デジタルに強いし、また、そうでなければいけないと語っていました。
後に述べるように、家族経営の会社ではありませんが、彼の家族がこの仕事に関係してから、3代目だということです。
彼の仕事ぶりを見ていると、職人さんが、経営を兼ねる時代ではないのだなと改めて思います。
ビルツさんは、経営戦略を考えて、実践していくスピード感に優れた経営者です。
今回も、この記事を書くのに、快く資料を提供してくれました。
「クリスマスワールド」のフランクフルトの見本市にて。
あまりの背の高さの違いに、失笑されるかもしれませんが、貴重な2ショットなので、ご紹介します。
さて、ザイフェナーフォルクスクンストが、どのような工房なのか、ザイフェナーフォルクスクンスト自身が、制作した動画を見ていただきましょう。
ドイツ語の動画ですが、ザイフェナーフォルクスクンストが、どんな作品を作っているか、だいたいわかっていただけたと思います。
お客さんが、制作過程を見学できて、工房で出来上がった商品、エルツの工芸品を買えるコーナーもありましたね。
作品の製造過程を見ると、購買意欲も高まりますね。
ザイフェナーフォルクスクンスト 工房見学所
さて、私がビルツさんにした質問に答えてもらう形で、工房のことをご紹介します。
Q1 会社の創立は、いつですか?
1958年です。
Q2 誰が創業者で、どうして、創業したのですか?
ザイフェン出身の13人のマイスターが、共同出資して、創立しました。
家族経営ではありません。マイスターたちは、卓越した技術と資力がありました。
(グラウプナー工房のところで、説明したように、東ドイツ政権下でも、10人程度の小人数では、自営が許されたのです。)
Q4 どれくらいの商品点数がありますか?
約550、それぞれ違う商品があります。
Q5 どのような商品アイテムのシリーズが、人気がありますか?
- ・クラシックで、伝統的なくるみ割り人形
- ・最高の技術のシュパンバウム 8cmから、100cmまでのバリエーション
- ・愉快な丸い顔の煙出し人形
Q6 その中でも、特に、自慢できる商品は、ありますか?
- ・60cm〜1mのくるみ割り人形
- ・歴史的なおもちゃ売りの子供たち
Q7 会社として特別な点、理念は?
当社は60年間以上、変わらない造形のくるみ割り人形を製造している唯一の会社です。
従業員18人は、当社の株主です。私たちは、クラシックで伝統的な作品を作ると同時に、モダンなデザインの作品も、創作しています。
高品質の商品を作るように、努力を惜しみません。
私たちは、作品の製造過程を見てもらえるように、見学コースも併設して、開放的で、透明性のある社風を大事にしています。
ザイフェナーフォルクスクンストの工房見学後、見学者が、くるみ割り人形の一部分を作ったり、塗ったりできる体験コースがあります。
ショップダンケが、ザイフェナーフォルクスクンストに対する思い
ショップダンケは、くるみ割り人形を主に、仕入れています。
初めて、ここのくるみ割り人形を見た時、私たち日本人が、イメージするくるみ割り人形に、最も近い!と思いました。
すっきりした顔立ちで、顔は、鼻はパーツとしてつけてありますが、マイスターの手書きです。
くるみ割り人形は、クリスマスプレゼントに最適のコラムにも書きましたが、庶民から見て、権力者を表しているので、怖い顔をしていているという伝統があるのですが、ザイフェナーフォルクスクンストのくるみ割り人形は、「りりしい」という言葉にぴったりだと思います。
ザイフェナーフォルクスクンストのくるみ割り人形を、日本で広めていく役割を、ショップダンケは担いたいと願っています。
王様を中心に、騎兵隊、大きさは、日本の住空間に合わせて29cm、37cmとミニチュアを仕入れていますが、100cmものくるみ割り人形を作れるのは、この工房だけですので、ドイツレストランなどのマスコットに、似合うのではないかと思っています。
煙出し人形も、毎年、アイテムが広がっていますが、こびとの煙出し人形は、ショップダンケの定番です。
どこの工房も、主力のエルツ伝統の商品ラインに加えて、新しいものを模索していますが、ザイフェナーフォルクスクンストも、現代的なデザインの創作も目指しています。彼らとっては、それが、愉快な煙出し人形のラインなのでしょう。
好みは分かれるかもしれませんが、斬新なデザインです。
ショップダンケも、全体のバランスを考えながら、新作商品のピラミッドなど入れています。
お互いに、丁寧なやりとりをしてザイフェナーフォルクスクンストと、これからも信頼関係を大事にしていきたいと思っています。
シュパンバウムの制作過程
ザイフェナーフォルクスクンストのシュパンバウムは、他の工房のものと比べて格段にレベルが高いです。
木の質もそうですが、木の皮を、くるりんと巻くように作っていく技術には、目を見張ります。
くるみ割り人形
お役立ちコラム
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