年中楽しめるアイテム 〜ミニチュア〜
ミニチュア製品が発達した理由
1989年に、東西ドイツが統一されるまで、エルツ山脈地方は、東ドイツに属していました。
東ドイツ時代、エルツ山脈地方で作られた木製のおもちゃは、外貨獲得のため、西ドイツへ輸出されていました。
その輸出の際の関税が重量によって、決められていたため、少しでも関税を安くするため、小さなものが、工夫されて作られるようになりました。エルツ山脈のおもちゃの中には、とても小さなミニチュアで作られたものがたくさんあります。
マッチ箱
その代表的なものの一つがマッチ箱です。
「マッチ箱のミニチュア」も、エルツ山脈地方で作られる木製工芸品として、その風俗、習慣、生活ぶりを、色濃くテーマとして、選んでいます。森での風景、教会に通う人々、団らんの情景、動物たち、サンタさん、メルヘンから、インスピレーションを得たものなど、「ドイツ」を感じさせるものばかりです。小さな世界に、広がる豊かな世界!
マッチ箱は、コレクションアイテムとしても、有名です。
「何も何も小さきものは、皆うつくし」清少納言
何百年も前に書いたとおり、小さいミニチュアは、日本人は、大好き。特に女性の心をわしづかみにしたのです。
わっぱ箱
かんなで削ったドイツの「トウヒ」は薄い板で、作られた楕円形の箱を見たとき、「わっぱ箱」だと思い、カテゴリー欄にも、「わっぱ箱」としましたが、この曲木細工は、ミニチュアや、おもちゃの持ち運びや、保存に便利です。
作り方は、板を、水に浸し、柔らかくしてから、型に入れて成形をするものです。
これから説明するエルツ山脈工芸品、独特の技法、「ライフェンドレーエン」で作り出す動物や、小さなおもちゃを入れるものにぴったりです。木を大事にするおもちゃ職人ならではの工夫ですね。
高度なろくろ技術 〜ライフェンドレーヘンで、動物たちを一気に生み出す〜
エルツ山脈の木製工芸品の技法で、特徴的な技術に「ライフェンドレーヘン」があります。
輪切りにした太い木材を、ろくろに固定し、断面が、動物の形になるように、ドーナッツ状の輪を削り出します。
どれくらい削ったら、動物の形になるかは、職人さんの経験と勘。
その輪を切り割ると、金太郎あめのように、多くの動物ができあがります。
細部を削って、形を整えたら出来上がりです。その集大成といえるものが、ノアの箱舟に乗った動物たちと言えます。
こうして、短時間に大量の制作が、可能となり、他の産地との競争に勝ち、ザイフェンの名前が知れ渡ることになりました。
動物ものは、うさぎが、春にたくさん
日本では、少しずつ定着してきた気配ですが、キリスト教国にとっては、春のイースターは大事な行事。
なぜなら、キリストの復活をお祝いする行事だからです。
イースターにおいて、うさぎは、たくさん子供を産むことから、豊かな生命の象徴とされています。
もちろん、卵そのものも、生命の誕生を意味するものなので、エルツの木工芸品としてのうさぎも、卵を持っているうさぎさんが多いです。
ミニチュアの多様性は、クリスマス以外の季節でも、年中飾れて、愛されるものとして、エルツ山脈の木製おもちゃとして、定着していった。
ミニチュアは、オーナメントの小物として、すぐに利用できるだけでなく、煙出し人形、くるみ割り人形、クリスマスピラミッド、シュビップボーゲンなど、伝統工芸品のパーツとしても、利用されることになった。
お役立ちコラム
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